上向流カラム通水試験(ISO-TS 21268-3)の最近のISO化の状況

概要

ISO-TS 21268-3(上向流カラム通水試験)について、正式なISO化をする取り組みを2014年から開始しています。上向流カラム通水試験は、汚染土壌からの汚染物質の溶出挙動を把握する方法の一つです。
 

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カラム試験
このISO-TS 21268-3はISO TC190(Soil quolity)で議論をされております。ISO-TS 21268-3は日本から、正式なISO化の要望を出し、保高がPLとしてISO化を進めています。
2014年の取り組み開始以降、4年が経過して、やっとDIS(Draft International Standard/国際規格案)まで到達し、FDISの直前まで来ましたので、簡単な状況報告をいたします。
現在、DISに寄せられた140以上のコメントに対して、Editting MeetingでFDISにかける最終原稿を作成中です。Editting Meetingは、Rob Comans氏(オランダ/Chair)、Ute Kalbe氏(ドイツ)、Ole Hjelmar氏(デンマーク)、保高(日本)の4名から構成されています。
 

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2018年11月2日のEdditing Meetingの写真、パソコンの不具合で縦横が逆にひょうにされてしまい、顔を横にしているOle氏とUte氏。

今後、FDISに登録された後、投票の結果でISOになるかが決定される予定です。

ISOの進行状況は下記のページで確認できます。

ISO/DIS 21268-3 - Soil quality -- Leaching procedures for subsequent chemical and ecotoxicological testing of soil and soil-like materials -- Part 3: Up-flow percolation test

 

末筆ながら、ご協力を頂いている皆様、いつも本当にありがとうございます。後、ふた息、頑張りたいと思います。
  

ISO TS-21268-3のISO化に関するこれまでの経過

  • 2014-10 ★ベルリン総会:ISO化を日本から提案
  • 2014-12-15 TSをISOにする新規提案
  • 2014、2015 ウィーン総会、パリ総会 
  •  この間、日本からの再現性確認試験を実施。試験結果等や改定案を作成、議論
  • 2017-07-01 Committee Draft が登録
  • 2017-09-06 Committee Draft の投票締め切り
  • 2017-09-30 ★韓国 ソウルにてISO総会:CDに対するコメントの対応を検討
  • 2017-10-13 Committee DraftがDISに進むことが決定
  • この間、CDに対するコメントの対応を検討 
  • 2017-12-07 DIS が登録
  • 2018-02-08 DISの投票開始
  • 2018-05-05 DISの投票終了
  • 2018-05-07 FDISがDISに進むことが決定:140以上のコメントが提出
  • 2018-09-12 ★チェコ共和国 BrnoにてISO総会
  • 2018-11-02 ★ドイツ BerlinにてEditting Meeting開催:Rob Comans氏(オランダ/Chair)、Ute Kalbe氏(ドイツ)、Ole Hjelmar氏(デンマーク)、保高(日本)が参加※上記の2会合で、140以上のコメントに対して対応を協議。
  • 2019-02 FDISの登録を開始予定 

再現性確認試験の論文

 
再現性確認試験については、日本国内17機関に参加をして頂き、取り組んでいます。

本年度の関係写真 

 

f:id:kae070902:20181223105223j:plain チェコのISOの参加証

f:id:kae070902:20181223105219j:plain2018年の総会のブルノの町並み

f:id:kae070902:20181223105227j:plain2018年の総会のブルノの町並み

f:id:kae070902:20181223105035j:plainドイツ規格協会:DIN(Deutsches Institut fur Normung

 

過去の記事

 

 

 

kae070902.hatenablog.com

 

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