2015年の振り返り2

振り返り2ということで、以下の4つについて報告をさせて頂きます。

  • 6.IAEAとの連携
  • 7.東京都環境局との共同研究:持続可能な土壌汚染対策ガイドライン公開(3月)
  • 8.ISO-TC190 TS21268-3のアップグレードリーダとしての活動
  • 9.執筆活動について:査読付き論文4報、査読無し論説3報公開

6.IAEAとの連携

本年度、IAEAのSandorさんには大変お世話になりました。1月から12月まで、色々コンタクトをさせて頂きました。本当にありがとうございました。

  • 1月には日本が実施した、水中の放射性セシウム濃度のモニタリングのProficiency Testに参加していただきました。
  • 同じく1月には、日本に来て頂き、水中の放射性セシウムモニタリング手法検討委員会に出席頂きコメントを頂くとともに、研究会の方でもご講演を頂きました。
  • 6月にはデンマークでの国際会議後に、オーストリア、サイバースドルフのIAEAの研究所を訪問させて頂き、研究の打合せ、プレゼンをさせて頂きました。
  • 10月には、モナコで開催されたIAEA-ALMERAの会議にオブザーバーとして出席をさせて頂き、日本の状況に関するプレゼンそして、新たなPTの提案もさせて頂きました。

2016年も本件は新しい動きがあります。よろしくお願いいたします。


IAEAのサイバースドルフ研究所

Sandorさんにご自宅でご馳走をして頂きました。

7.東京都環境局との共同研究:持続可能な土壌汚染対策ガイドライン公開(3月)

東京都環境局との共同研究の成果として、土壌汚染対策における 環境負荷評価手法 ガイドラインを公開いたしました。Sustainable Remediationの概念を日本で導入するためのGreen Remediationにおける定量評価をするためのガイドライン、という位置づけです。

本件、当初の構想から7年近く経ちますが、ISO、ASTMなどで標準化が進んでおりまして、日本でのあり方を議論する組織を考えております。こちらも2016年の一つの仕事になりそうです。

土壌汚染対策における 環境負荷評価手法 ガイドライン

8.ISO-TC190 TS21268-3のアップグレードリーダとしての活動

2014年の10月から、ISO-TC190(Soil Quality) のTS21268-3のアップグレードリーダとして活動をしています。
1月〜3月にかけて国内の17機関にご参画いただいたPTを実施させて頂き、素晴らしい試験をして頂きました。参加いただきました皆様には心から感謝申し上げます。
また、4月にドイツBAM(ドイツ連邦材料試験研究所)のKalbe Ute博士に来日に頂き溶出試験に関する講演をして頂きました。
さらに、10月にはウィーンのISO-TC190の総会で日本のPTをの結果、今後の方針に関するご提案をさせていただきました。

関係者の皆様、本年もよろしくお願いいたします。


オーストリア スタンダードのビル

9.執筆活動について:査読付き論文4報、査読無し論説3報公開

本年度は、査読付き論文が4報、査読無しの論説等が3報公開されました(WEB公開ペース)。もう少し、ペースを上げれるよう頑張ります。

査読あり論文
[PE-11-FA]Yasutaka, T., & Naito, W. (2016). Assessing cost and effectiveness of radiation decontamination in Fukushima Prefecture, Japan. Journal of environmental radioactivity, 151, 512-520. doi:10.1016/j.jenvrad.2015.05.012

[PE-10-FA]Yasutaka, T., Tsuji, H., Kondo, Y., Suzuki, Y., Takahashi, A., & Kawamoto, T. (2015). Rapid quantification of radiocesium dissolved in water by using nonwoven fabric cartridge filters impregnated with potassium zinc ferrocyanide.Journal of Nuclear Science and Technology, 52(6), 792-800.Open access [PDF FILE ],DOI:10.1080/00223131.2015.1013071

[PE-9]Suzuki, Y., Yasutaka, T., Fujimura, S., Yabuki, T., Sato, M., Yoshioka, K., & Inubushi, K. (2015). Effect of the concentration of radiocesium dissolved in irrigation water on the concentration of radiocesium in brown rice. Soil Science and Plant Nutrition, 61(2), 191-199.DOI:10.1080/00380768.2014.1003192

[PJ-15]高畑 修, 熊田 正次郎, 安藤 淳也, 宮口 新治, 石山 宏二, 保高 徹生, 小峯 秀雄(2015)、道路維持管理に伴い発生する放射性物質含有土への土壌洗浄工法の適用性評価、地盤工学ジャーナル、Vol. 10 (2015) No. 4 p. 489-502、http://doi.org/10.3208/jgs.10.489

以下は、またの機械に。
10.溶出試験の新たな展開の開始(3月)
11.地盤環境社会実装委員会委員会の開始(6月より)
12.減容化技術WGの活動(通年)
13.宮津さん就職(4月)
14.ICRP会議と山木屋での新たな動き(9月以降)
15.2015年の招待講演の自己分析