ハンガリーでの汚泥流出

出社途中でBBCのサイトでハンガリーのアルミニウム工場の廃棄物流出の映像を見て衝撃を受けました。住宅地に廃棄物が流れ出していて住民4人が亡くなり、120人がけがをして、6人以上が行方不明、とのことです(廃棄物の有害性との因果関係は不明ですが)。

これはアルミニウムの精錬過程で出る廃棄物で、赤泥と呼ばれているものです。有害性については、重金属類の含有もあるそうですが、それよりも強アルカリ(pH12〜13)というところが影響が大きそう、とのことです。けがについては、火傷、とあることからもアルカリによる影響でしょう。
20101008赤字部分 頂いた情報を基に追記

しかしながら、住宅地近くの立地、という条件で貯水池の形で液体の有害廃棄物の管理をしていて、それが許可されている(たぶん行政の許可がなされているのでしょうね)、というところが驚きです。

諸外国,EUやUSでは,廃酸や廃アルカリの液状廃棄物の埋立規制をしていているところは少ないようです。日本では廃掃法で液状廃棄物ならびに廃酸,廃アルカリの陸上埋立処分を原則禁止しており、何らかの処理がなされて,フィルタープレス等で脱水ケーキ状になったものが埋め立てられています。
また、アジア諸国の多くは日本と同様、固体廃棄物のみの埋め立て、としているところが多い、とのことです。これは国土面積が狭いことも影響しているようです。
20101008赤字部分 頂いた情報を基に追記。Eさんありがとうございます。

This picture is a quotation from the BBC Website: http://www.bbc.co.uk/news/world-europe-11475361

Four people are known to have died, with 120 injured. Six more are missing.

BBCのサイトはこちら。
このサイトの動画はかなり衝撃的で、まるで洪水のようです。

汚泥は水と重金属類を含んだ鉱山の廃棄物とのこと。その量は60〜70万m3に達したようです。

汚泥中の重金属類が急性毒性が出るような濃度かどうかわかりませんが、このような写真を見ると廃棄物の有害性というよりは、汚泥が流出して土石流みたいになっていることが被害の原因かもしれません。
上記に記載したように、アルカリによる影響が大きいと思われます。復旧には1年以上かかる、という報道もあります。いずれにせよ被害が拡大せねばいいのですが。