論文が公開

以前に紹介した亜鉛置換体プルシアンブルー担持不織布を用いた水中の放射性Csの迅速モニタリング手法の論文が公開されました。

ここ3年間開発してきた方法の集大成となるものです。主な特徴は以下のとおりです。

  • 2.5 L/minの通水速度での溶存態放射性セシウムの回収率は97%以上です。
  • pH3-10の範囲で高い回収率を確保できます。
  • 20 Lの水中の放射性セシウムの濃縮がわずか8分で可能となります。従来はろ過から濃縮まで、6時間から3日(濁度が高い水の場合で、蒸発容器が少ない場合には1週間程度)かかることもありました。
  • 実際の陸水で測定した結果、従来法と同等レベルの精度が確保できました。

一方、欠点としては、海水等、共存イオン濃度が高い水では、回収率が落ちてしまう、というところです。こちらは次の研究課題です。

オープンアクセスとしたので、是非皆様ご一読頂ければと思います。

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