グリーン・レメディエーションにかんしてのメモ

ある本の分担執筆をすることもあり,グリーン・レメディエーションについて色々と調べています。ちなみに,グリーン・レメディエーションとは,「環境改善における全ての環境負荷を考慮し,浄化におけるEnvironmental Footprintを最小化する選択肢を組み込むことを実践すること」としており (USEPA (2010)),その需要な要素として,エネルギー,大気,水,原料と廃棄物,土地と生態系の5つが上られています。

グリーンレメディエーションに関する論文を書いていた時期から1年半ぶりにいろいろ調べていると,情報が沢山出てきましたので,メモ的に記載します。スーパーファンドサイトに関してはガイドラインも出てきています。もう流れができてきている感じです。

個人的に気になったのは,ASTMスタンダードの動きがあることと,最後にありますが,普及の阻害要因としてサステイナブル・レメディエーションへの取り組みが、GreenWashing(環境配慮をしているように装いごまかすこと、上辺だけの欺まん的な環境訴求)や浄化コストを下げるためではないか、と信じる事懐疑論者の存在,と言う部分でしょうか。

EPAととASTM

Green Cleanup Standard Initiativeという文書で,EPAとASTMが規格化に向けて頑張ろう,としているようです。EPAの文書はこちら
そのASTEMの規格は,現在作成中だそうです。規格名称はWK23495 New Guide for Green and Sustainable Site Assessment and Cleanupとのこと。詳細はこちら

EPAのファクトシート

USEPAは,浄化措置におけるEnvironmental Footprintを削減するためのファクトシートを順次発行しています。現在は,揚水処理,掘削除去,バイオレメディエーションなど6つが発行されており,今後も再生可能エネルギーとの組み合わせ,など6つが発行されるようです。詳細はこちらの中段の真ん中辺りのBMPのところ

SuRFのペーパー

SuRF(Sustainale remediation form)という団体が精力的に取り組んでおり,SURF WHITE PAPERというレポートにサステイナブル・レメディエーションについてかなり詳しくまとめられています。無料で教科書をダウンロード出来る感覚です。詳細はこちら

評価モデル

評価モデルもカリフォルニア州イリノイ州,海軍,空軍などが作成したモデルが幾つかあるようです。詳細はこちら

欧州

欧州で言えば,NICOLA,SuRF-UKなどが取り組んでいるようですが,いまいち情報が不足しています。僕の情報収集能力が低い,ということも考えられますが。

サステイナブル・レメディエーション

サステイナブル・レメディエーションと言う言葉も多数出てきています。グリーン・レメディエーションが調査・浄化に関するEnvironmental footprintを対象としているのに対して,サステイナブル・レメディエーションは社会的,経済的なものを加えた物,とされています。

普及の阻害要因

Favara ら(2010)はグリーン・レメディエーションの考え方が広がることに対する障壁として以下の4つを上げている(Favara and Lovenburg (2010))。

  • 持続可能性(Sustainability)に関して、標準的な規制ガイドラインの欠如。(例えば、意思決定やコンプライアンスの確保、リスクベースの規制という既存枠組に対して、持続可能性をどのように組み込むか、ということ)
  • 産業界、そして規制側に受け入れられる浄化評価基準の欠如(例えば、二酸化炭素排出量、生態系への影響、廃棄物の発生)
  • サステイナブル・レメディエーションへの取り組みが、GreenWashing(環境配慮をしているように装いごまかすこと、上辺だけの欺まん的な環境訴求)や浄化コストを下げるためではないか、と信じる事懐疑論者の存在
  • サステイナブル・レメディエーション(環境だけでなく、社会、経済的な状況も含む)とグリーン・レメディエーション(環境面を主にする)のいずれに注目をするか、ということに対する合意の欠如