土壌汚染対策法に基づく要措置区域・形質変更時要届出区域についての公表について2

昨日の続きです。昨日は土対法の調査契機の割合の話をしましたが、今日は要措置区域の割合と物質、地域別の傾向です。
この内容は、先日、環境省が「土壌汚染対策法に基づく要措置区域・形質変更時要届出区域」を公表しました。平成22年12月6日までの区域指定されたもののを一覧表としてまとめたものですので、それ以降のデータは含まれていません。

要措置区域の割合は8%。

まず、要措置区域の割合を下図に示めします。要措置区域は全部で21件、全体の8%程度です。要措置区域の原因は、すべて土壌溶出量基準を超過した土壌、つまり地下水飲用の暴露経路を対象としたものです。

思ったよりも高い、というのが最初の個人的な印象ですが、土壌汚染で地下水の飲用の暴露経路が存在するのは8%ですよ、ということであれば、逆に思ったよりも低い、ということになりますね。
あとは、ポテンシャル飲用(地下水が飲用に適しており、将来、飲用利用する可能性がある)の井戸が形質変更時要届出区域の中でどれくらいあるか、ということがわかれば、いろんな研究、施策に使用できそうです。

汚染物質別の割合

こちらの図は汚染物質別の要措置区域に指定された数を示したものです*1。(環境省による)汚染物質の到達(可能)距離が1000mと長いVOC、そして250mのフッ素、ホウ素、砒素が多いですね。80mである鉛、カドミウム等は1件と非常に少なくなっています。
またこの図には示していませんが、鉛、カドミウム等が検出されたサイトでの要措置区域指定の割合は数%です。

地域別の割合

現段階で区域指定されている数が約250、うち要措置区域が21、と数として少ないので地域性の比較をしてもしょうがない、ということも考えたのですが、現段階でのデータということで地域別の区域指定数(要措置&形質変更時要届出区域の両方)を下図に示します。

区域指定数は東京、大阪、愛知、神奈川などが30以上と多いですね。一方、地方部では区域指定された土地がゼロから1桁、という地域も多数あります。
要措置区域の指定された割合ですが、大阪、東京、神奈川、埼玉、愛知、兵庫等の3大都市圏を含む都道府県は10%未満と小さく、鹿児島や熊本、静岡、山梨などで高くなっています。なお、これらの割合が高い都道府県は区域指定されている数(n)が数サイトと少ないので、現段階ではあくまで参考程度、ということになると思いますが、地下水利用率が高いと想定される地方部で要措置区域の指定率が高くなっていることは興味深いものです。

と、とりあえず、現段階で把握された状況をまとめてみました。

*1:複数の物質が検出されたサイトは一番到達距離が長い物煮にしています