プレゼンのスライドを大分変えてみた。

9月17日に「環境資源工学会」のシンポジウムで「環境リスク評価に基づく 重金属汚染土壌の リスク管理の有効性と課題」と題した講演をしてきました。
前日から風邪をひいていたものの、多少の緊張感もあってか当日はそんなに調子が悪くもありませんでした。(土曜日は39℃の熱を出してしまいましたが)

もともとは鉱山等の抽出や精錬等が主であった学会の中で、リスク評価の話をするのはaway感があります。聴衆も土壌汚染とはあまり関係がない、技術系の方が多いことが予想されたこと、最近読んでいるprezentation zenという本に影響を受けていることから、プレゼンテーションの方法(主にスライド)を工夫しました。
写真のセレクト、スライドのつくりとも、まだまだ不満足なのですが、とりあえずメモ書きとして残しておきます。

当日、使えなかったスライド(次回は使おう。)

前提条件

  • 形式   シンポジウム講演(学会発表ではない)
  • 講演時間 35分
  • 聴衆人数 70-100人くらい
  • 想定聴衆 土壌汚染には詳しくない
  • 自分以外の講演内容 不溶化、洗浄等の技術的内容、具体的な事例
  • 自分以外の講演者、大学の教授レベル4人、准教授1名、民間45以上3名
  • 金曜日の一番最後の講演(当日8本目)、これ結構重要。

という前提条件の中、最近読んだprezentation zenという本を参考にして、以下のスタンスでスライド作成をしました。その本の中には、プレゼンテーションのプロセスで最も重要なのは

  • Restraint in prepartion
  • Simplecity in design
  • Naturaleness in delivery

と言っています。個人的には、Restraint(制約)というのが気に入っています。制約があるからこそ、いいデザインやいいモノが生まれてくる。確かにそのとおりです。

今回、気をつけた点。

さて今回、プレゼンを作る前に入れよう、と思ったのは以下のこと。

  1. Simpleかつ丁寧なスライド作りをする。
  2. いい写真を使う:WEBの著作権フリー、費用フリーの写真を見て、それらのサイトからダウンロード。一部は有料サイトから購入。
  3. イントロとテクニカル部分の分割:
  4. イントロのつかみ:時事ネタ(今回はBP)&問いかけ用の写真(今回はClean SoilとContaminated soilの違いの写真)を用意する。
  5. Oral prezentationの特性を生かす:スライドを読めばプレゼンがわかる、という構成にはしない。詳細は要旨集を見てもらう
  6. 聴衆との対話:笑いを1回は取る。呼びかけスライド(Questionを入れるなど)を入れる。
  7. テクニカルタームで細かすぎる説明をしない:詳細は要旨等を確認してもらう。

当日のスライドの一部


当日使ったスライド。
写真はこちらのサイトにお世話になりました。

結果

久々にプレゼンテーションの準備をするのが楽しい講演でした。
講演後に、いろんな初対面の方から面白かったよ〜、切れがあったね〜、とお声をかけていただきました。また、学会長(実は大学の大大大先輩!)からも「内容の詳細はわからないけど、主張はよくわかったよ〜」といっていたいただきました。ありがとうございます。
まだまだ発展途上ですが、10月、12月の講演に向けて精進します。

余談

終わった後に大学の先生と話しているなかで、大学の講義でPPTを使うようになってから、講義に幅がなくなったんだよね〜〜。授業が予定調和になってしまって、学生の視線とか、興味とかに合わせた脱線ができなくなっちゃった、という話を聞きました。
僕が学生のころはPPTで授業なんてなかったのですが、PPTの授業だと脱線しようとすると、結構大変かも。
更なる脱却としては、予定調和的ではなく、雰囲気に合わせた講演もしてみたいし、Preziを使った講演もしてみたい。

質疑内容

Q温泉に砒素が入っているって聞きましたけど、温泉に入っても大丈夫ですか?
Q温泉付近では自然由来の砒素が分布しているって聞きましたけど大丈夫ですか?
Qリスク評価も大切だが、リスコミはもっと大変ではないか?
Q地下水汚染発生リスクについてもっと教えて欲しい。
Qタバコと比較すると、どちらがリスクが高いのですか?