USEPA:ダイオキシン類のSoil Cleanup Goals 暫定ガイドラインのドラフト公開2

概要をまとめます。

以前のEPAのDXN類の基準はRPG*1

  • 住宅地 1000ppt-TEQ/g
  • 工、商用地 5000〜20000ppt-TEQ/g

1000ppt-TEQ/gで2.5E-04の余剰発がんリスクと算定されていた。

今回のドラフトの暫定RPG

  • 住宅地 72ppt-TEQ/g
  • 工、商用地 950ppt-TEQ/g(屋外労働者で算定)

暴露経路は、吸入の寄与率は低いことを確認した上で、直接摂取経路のみを考慮している。この基準の設定は、慢性毒性を考慮したTDI(Rfd)として1pg/kg/dayを用いて算定した値。住宅地のこの値での余剰発がんリスクは1.0E-05レベルとなる。
今回の基準は従来の基準の7%程度の濃度であり、大幅な変更となった。
なお、余剰発がんリスクを1.0E-06レベルにするためには

  • 住宅地 3.7ppt-TEQ/g
  • 工、商用地 17ppt-TEQ/g(屋外労働者で算定)

という計算になるが。これらの値はアメリカ全土のDXMのバックグラウンドの値(0.2〜11.4ppt-TEQ/g(USEPA2002))と近く、OSWERは浄化目標をサイトのバックグランド如何にすることは推奨していないので、今回は慢性毒性の値を用いたとのこと。

※今回の値はあくまで暫定ガイドラインの推奨値であることに注意が必要。
また、これはEPAのとしての推奨値であり、汚染土壌浄化の責任主体は対象地域の状況を勘案して適切なリスク評価を行い、適切な浄化レベルであるか確認すること、という但し書きがついている。

日本の基準値

日本のDXN類の土壌の環境基準は1000pg-TEQ/g(1000ppt-TEQ/g)だ。
この当時の基準設定根拠は、暴露評価および他媒体からの摂取量評価を実施し、TDIへの寄与率を勘案して、妥当だとしています。
根拠資料はこちら
このときはTDIとして1pg/kg/dayではなく、4pg/kg/dayを用いていることや、リスク評価の諸条件が米国と異なることから、一概には同一視できません。

ポイント

今回のポイントは、EPAが基準設定のTDIとして、1pg/kg/dayを用いている、ということだと思います。
日本では、基準設定のTDIとして4pg/kg/dayを用いています。
そして、食品等の摂取などを

平成17年度における食品からのダイオキシン類の一日摂取量は、1.20±0.66pg TEQ/kgbw/日(0.47〜3.56pgTEQ/kgbw/日)平成17年度の調査

考慮して、かつ1000pg-TEQ/gの土壌の上に居住していても、トータルの摂取量は4pg/kg/dayは超えないよ、という説明でした。もしTDIを1pg/kg/dayにすることになれば、上記のロジックは崩れてしまいます。
このあたりが今後の話題になるかもしれません。

*1:preliminary remediation goals