土壌溶出量基準について:リスク評価と意思決定
7月10日のブログに書いたが規制者側の意見として
溶出量基準は厳しい基準だということはわかっている。でも、それを緩めるための知見(科学的根拠)が足りない。だから安全側にせざる終えない。
という言葉は重たい。
これは、リスク評価に基づく意思決定において、知見(リスク評価の材料)が不足をしているので安全側の評価をせざる終えない、ということである。
仮にリスク評価の材料が十分出揃っているとしたら、規制者側にはそれが伝わっていない、もしくは信頼に値しない、ということであろう。
つまり、
- 科学者側の研究内容
- 科学者側の研究成果の公開方法
- 規制者側との適切な情報交換
のいずれかに課題があるのだ。
冷静に考えると、今回の改正で変わらなかったということは、ここ5年自分がやってきたことも不十分だった、ということだ。
自分は十分やったと思っていたが、そんなことはない、ということが分かっただけでも収穫だと考えよう。